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絵描き忠田愛の旅の記録。出会ったものたち。感じたこと。旅行記をゆっくり更新中。
by ai-viaggio
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オホーツク海

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# by ai-viaggio | 2015-09-07 19:27 | '15北海道

斜里岳

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目の前に斜里岳を望む宿は素朴で居心地がよかった。夕方、宿の犬ムギを連れて、近くまで散歩に出かける。
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その日は満開に揺れる月見草にふさわしい、まんまるのお月さまが深い闇のなかに浮かんだ。

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ムギ、いつまでも元気で。


# by ai-viaggio | 2015-09-07 18:34 | '15北海道

さくらの滝

摩周湖斜里線を神の子池から清里方面へ走ると、さくらの滝という小さな看板。
矢印の方向へ曲がり農道をどんどん奥へ進んでいくと、滝音が近くなってくる。
ひらけた空き地に車を停め、樹々の間を降りると目の前の風景に息を呑んだ。
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サクラマスだ。
自分の体長のおそらく7倍以上の高さの滝に向かって必死にジャンプを繰り返している。5秒に一回ほど黒い(時に赤い)姿態が宙に舞う、その度に思わず拳をにぎりしめる。
あるものは瀑布にはじき飛ばされ、あるものは滝壺に巻かれて飛ぶことができない。
それでも、彼らは決してあきらめることなく、ただただ滝に向かって身体を躍らせつづける。
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川で生まれ育ったヤマべたちは海へ出てサクラマスとなり、毎年この川には産卵のために約3000匹のサクラマスが遡上するという。滝登りに成功して、より上流で産卵できるサクラマスは全体の1割にも満たない。それでも、彼らは身体がボロボロになるまで滝登りをやめない。
あきらめるあきらめないではなく、結果がどうこうではない。それは、すこしでも上流で産卵するという生命の意志であり、種の思惑だ。
サクラマスがサクラマスを生きる。
上流へ進むことを決して疑わない、
ただ一直線の生命の圧倒的な強さがそこにはあった。
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# by ai-viaggio | 2015-09-07 18:15 | '15北海道

しじまの星

女満別空港に降り立つと、空気が澄んでいる。
秋の気配がいちだんと濃い。
カラマツ、白樺、ポプラ、樹々の一本一本に胸を躍らせながら、乾いた北国の空気を肺の奥深く吸い込んだ。レンタカーの手続きをして、一直線に清里町を目指して走る。
釣りの師匠、Kさんたちの馴染み深い場所だ。

神の子池。
浅葱群青、水群緑、水浅葱・・
岩絵具でこの色を表現するとしたらどんな色を使えばいいだろう。
膠で絵具を練って、神の子池の水をひと掬い落とせば、ほんのすこし近づくことができるだろうか。

摩周湖からの地下水が湧き出ている神の子池の水温は、年間を通して8度以上になることはない。そのため、水中に沈んだ樹はいつまでも腐ることがなく、化石のようにしずかに時を刻んでいる。

澄みきった水底には等間隔に並ぶ魚影。時たまひらりと翻した腹が銀色にひかる。
北海道にのみ住むオショロコマだ。岩魚の仲間でよく似ているが、分類学上はオショロコマと岩魚に分かれ、岩魚とはミヤベイワナ、アメマス、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ、ゴギ(山陰)、キリクチ(紀伊半島)に分類されるそう。
7種のなかで最も冷水が住むのに適していると言われるオショロコマ。
清麗なしじまに沈む魚影は、夜空に浮かぶ銀の星に見えた。

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# by ai-viaggio | 2015-09-07 16:39 | '15北海道

Chiesa di San Bernardino

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ウルビーノは小さな町で、細い裏通りやいくつかのちいさな教会をほとんど全てまわり、スケッチをし、ゆったりと時間を過ごした。まだたっぷりと残る時間をどう過ごそうと、インフォメーションでもらった冊子を見ていると古い教会の写真に惹きつけられた。
調べてみると、ウルビーノの町の城壁から外に出て、小さな丘を越えながら、2.5kmほど歩いたところにあるようだ。ホテルの人や町の人に尋ねてみると、ある人はひどい坂なので歩いていくのは不可能に近いと言い、ある人は30分強で行けると言う。
時間もあることだし、行けるところまで行って、膝の痛みと相談しながら無理なら引き返そうと出発する。

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城壁の門から坂道を下り、ウルビーノの町がどんどん遠くなってくる。光が射し、雲が影を落とす度に丘の波がうねるように迫ってきて圧倒される。
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本当にこれで合っているのだろうかと、何度も地図を見る。歩いていく人など誰もいないのか、途中が省略されていておおまかな道しか書かれていないので非常にあやしい。車しか通らないアスファルトの道の両サイドは、そのうちオリーブ畑やイタリアらしい赤土の大地となり、そのうち車さえも通らなくなった。細い道に迷い込み、軌道修正したものの、今度はどなたかの邸宅への坂道に侵入しかけ、もうこれは無理かとあきらめかけたとき、ようやく小さな看板を見つけた。
Chiesa di San Bernardino Mausoleo dei Duchi
最後の長くカーブした坂道を登りきり、這々の体で辿り着いた小さな教会は、とても素朴でやさしかった。落ち着いた石組みの色は丘の風景によく似合い、海の灯台のようでもあった。スケッチをもとに、きっといつかこの教会の絵を描くことがあるだろう。
歩いてよかったなあ。何気なく身体で吸い込んだ空気、今は朧でも意識の奥からふと鮮やかに蘇るだろう。
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ウルビーノの町に帰り、城壁から教会を振り返ると夕方の光が教会を照らし、丘と森の風景のなかでそこだけが白くひかるようだった。
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Chiesa di San Bernardinoーーーウルビーノ城壁の教会に一番近い門を出て徒歩約50分。看板などは教会にかなり近づいてからしか無いため、非常にわかりにくいです。正確な地図がない場合、アップダウンもあるため、タクシーをおすすめしますが、歩きながら振り返るウルビーノの町や丘のうつくしさは格別です。
# by ai-viaggio | 2014-02-20 23:27 | '13Italia-Urbino