絵描き忠田愛の旅の記録。出会ったものたち。感じたこと。旅行記をゆっくり更新中。
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<   2014年 02月 ( 12 )   > この月の画像一覧

Chiesa di San Bernardino

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ウルビーノは小さな町で、細い裏通りやいくつかのちいさな教会をほとんど全てまわり、スケッチをし、ゆったりと時間を過ごした。まだたっぷりと残る時間をどう過ごそうと、インフォメーションでもらった冊子を見ていると古い教会の写真に惹きつけられた。
調べてみると、ウルビーノの町の城壁から外に出て、小さな丘を越えながら、2.5kmほど歩いたところにあるようだ。ホテルの人や町の人に尋ねてみると、ある人はひどい坂なので歩いていくのは不可能に近いと言い、ある人は30分強で行けると言う。
時間もあることだし、行けるところまで行って、膝の痛みと相談しながら無理なら引き返そうと出発する。

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城壁の門から坂道を下り、ウルビーノの町がどんどん遠くなってくる。光が射し、雲が影を落とす度に丘の波がうねるように迫ってきて圧倒される。
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本当にこれで合っているのだろうかと、何度も地図を見る。歩いていく人など誰もいないのか、途中が省略されていておおまかな道しか書かれていないので非常にあやしい。車しか通らないアスファルトの道の両サイドは、そのうちオリーブ畑やイタリアらしい赤土の大地となり、そのうち車さえも通らなくなった。細い道に迷い込み、軌道修正したものの、今度はどなたかの邸宅への坂道に侵入しかけ、もうこれは無理かとあきらめかけたとき、ようやく小さな看板を見つけた。
Chiesa di San Bernardino Mausoleo dei Duchi
最後の長くカーブした坂道を登りきり、這々の体で辿り着いた小さな教会は、とても素朴でやさしかった。落ち着いた石組みの色は丘の風景によく似合い、海の灯台のようでもあった。スケッチをもとに、きっといつかこの教会の絵を描くことがあるだろう。
歩いてよかったなあ。何気なく身体で吸い込んだ空気、今は朧でも意識の奥からふと鮮やかに蘇るだろう。
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ウルビーノの町に帰り、城壁から教会を振り返ると夕方の光が教会を照らし、丘と森の風景のなかでそこだけが白くひかるようだった。
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Chiesa di San Bernardinoーーーウルビーノ城壁の教会に一番近い門を出て徒歩約50分。看板などは教会にかなり近づいてからしか無いため、非常にわかりにくいです。正確な地図がない場合、アップダウンもあるため、タクシーをおすすめしますが、歩きながら振り返るウルビーノの町や丘のうつくしさは格別です。
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by ai-viaggio | 2014-02-20 23:27 | '13Italia-Urbino

Urbino

ラファエロの家の前の坂を上まで登りきるとPalazzo ducaleとウルビーノの町を見下ろす公園に出る。
風が空を一吹きする度に、雲はかたちを変え、間からこぼれる強い光の束がまっすぐに町を照らしていた。
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by ai-viaggio | 2014-02-20 22:36 | '13Italia-Urbino

Ricordo

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ラファエロの坂道を降りた教会の横の広場で何やら屋台が出ている。
近づいてみるとなんとトリュフではないか。
値段を聞くと、日本ではとても手が出ないけれど、それだったらすこし買える!
おじさんは、その日の朝に採りたてのトリュフとのこと(!)をもそもそと説明してくれ、一番大きなものが入っている瓶を探してくれた。
塩蔵ではなく生なので、帰国までの日をかぞえ、届けたい人の顔を思い浮かべ、とても嬉しい気持ち。
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そして、坂を降りきり、真ん中の広場を抜け、まっすぐ少し歩いて左には小さな骨董屋さんが。
感じ良く、ひとつひとつ説明してくれるシニョーラから母は銀のナイフセットを求め、私は糸巻きと、鈍く光る貝殻を連れて帰ることにした。
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by ai-viaggio | 2014-02-20 22:24 | '13Italia-Urbino

ウルビーノの食

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ウルビーノは魚介のヴェネツィアとはうってかわり、ポルチーニやトリュフ(ちょうど秋だったのでまさに季節!)と肉料理の町!
しかも、小さな町だけあってトラットリアもとても良心的なお値段。
ポルチーニのパスタ、ラビオリ、ああ、今思い出してもよだれが出そう。
一番下の写真はポルケッタと言って、豚の丸焼きの輪切り。
ローズマリーやフェンネル、胡椒が効いていてすばらしくワインがすすむお味だった。
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by ai-viaggio | 2014-02-19 00:51 | '13Italia-Urbino

Raffaello

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ウルビーノの真ん中の広場からつづく、かなり急な坂道の途中にラファエロの生家がある。
置かれている作品はほとんどが複製なのだが、ラファエロのフレスコ画の実物が一点ここにあって、とても見たかったのだ。

ラファエロが若き日に描いた、初めての聖母子像。

その部屋は空気が澄んでいるようだった。
静けさがいちだん濃くなった。
ふりかえってこの絵を思う時、こちらからあちらに向かってまっすぐに伸びるしずかな回廊を思う。
死を抱いた生と生を携えた死と、そのあわいの祈り。

この絵に逢えてよかった。
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by ai-viaggio | 2014-02-18 20:48 | '13Italia-Urbino

Flagellazione di Cristo

ヴェネツィアから二泊ウルビーノへ。
ウルビーノは主要都市からやや行きにくい場所にあり、ずっと行きそびれていた町だった。
ヴェネツィアからボローニャ経由の電車でペーザロに出て、そこからバスでウルビーノへ。結局5時間近くかかっただろうか。
うねるような丘や山の波の頂にぽつんとある小都市ウルビーノは、小さいながらも学生の活気に溢れていた。ラファエロの産まれた町でもある。

ピエロ・デッラ・フランチェスカに会いに国立マルケ美術館へ。

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ずっと図版で見ていたピエロの”キリストの鞭打ち”は何となく大きな壁画を想像していたけれど、実物は59x82cmのかなり小さな絵だったことにとても驚く。
石造りの誰もいない美術館。古いガラス窓からの光が心にのこる。
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by ai-viaggio | 2014-02-18 20:19 | '13Italia-Urbino

ヴェネツィアを訪れたら、必ず彼の額を買う。
アーティスト兼手づくり額を作っている彼のアトリエは、いつもごったがえしていて絵具だらけの机の向こうに、熊のような体と器用な指先、強面だけどやさしい笑顔がある。
他にもヴェネツィアにはふたつ額屋さんがあり、行く度に寄っていたのだけれどふたつとも潰れていてとてもショックだった。お気に入りの古本屋も姿を消していた。
変わらないヴェネツィアにも、手仕事や本屋業の厳しさがひたひたと押し寄せていたことに動揺した。本屋さんと少し話をすると、最近本はインターネット注文が急速に多くなり、店舗が必要なくなってきていると言っていた。

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by ai-viaggio | 2014-02-18 00:07 | '13Italia-Venezia

Bacaro vol.2

ヴェネツィア一古い、バーカロ発祥の地、cantina de mori(ド・モーリ)。
店の外には店内に入りきれない人が溢れかえっている。まるで犬も杓子もド・モーリ。
あまりの熱気におずおずと店内に入ると、店員さんというより、まるでマエストロのような白髪の初老の紳士が”シニョリーナ!プレーゴ!”とやさしく微笑んでくれ、一気に心がほどける。(すみません、私はシニョーラですがきっと高校生くらいに見えますよね・・。)
天井から所狭しと吊るされた銅鍋、樽のなかのどっしりしたワイン瓶。ふりつもる時間と共に何千何万の人の愛と笑いと涙が染み込んだようなカウンター。
あまりの人でチケッティのボックスの方には近づけなかったのだけれど、1杯の赤ワインの幸福な味。
愛されつづける店とはこのような店のことをいうのだなあ。まるで路地裏の宇宙。
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おじさんにまみれて飲むわたし・・
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by ai-viaggio | 2014-02-17 23:51 | '13Italia-Venezia

Bacaro vol.1

ヴェネツィアで今回絶対したかったのがバーカロ巡り。バーカロとはヴェネツィア独自の立ち飲み居酒屋で、カウンターのチケッティ(小皿料理やパンの上に惣菜がのっているおつまみ)をつまみながら安価にヴェネツィアワインを楽しめるのだ。
雰囲気は日本でいうガード下の居酒屋と言えばいいだろうか。
バーカロは大体朝から開いていて、地元のおじさんたちがたむろしながらワインを一杯、二杯ひっかけ、仕事のあいまに(仕事してるのか!?)世間話をしては渡り鳥のように次の店に消えてゆく。

一軒目はアカデミア近くの古き良きバーカロ gia schiavi。
フランスパンの上に小エビのマリネ、マスカルポーネにフルーツ、アーティーチョークやトリュフが載っているチケッティはどれもすばらしく美味しい。大体1.5Euro前後。ワインも1杯同じくらいの値段。
トラットリアとの、なんたる値段の違い!
さて、ヴェネツィアにはフラゴリーノというワインがある。野いちごのような香りがする甘口の微発砲ワインで、赤白両方ある。アルコール度数が低く、イタリアのワイン法では製造が禁止されている密造酒なのだけれど、ヴェネツィアではこっそりと飲むことができるのです。
個人的にはプロセッコの方が好きだけれど、店員さんが奥のほうからラベルなしの、いかにもな瓶を取り出して注いでくれるのは、何だか特別でドキドキしてしまう。

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by ai-viaggio | 2014-02-17 22:37 | '13Italia-Venezia

IMAGO MUNDI

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"Imago Mundi"(イマゴ・ムンディ)
第55回ヴェネツィア・ビエンナーレCollateral Event

期間:2013年8月27日(火)〜2013年10月27日(火)
場所:Fondazione Querini Stampalia /Italy

じゅんと夫婦で参加させていただいていたグループ展へ。
とても小さな小さな絵だったけれど、自分たちの絵とヴェネツィアで再会できるなんて本当に嬉しかった。絵はベネトン財団に寄贈となりました。

これはオーストラリアの作家コーナー。
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右上の猫の絵が忠田愛作、見えないけれどリバーシブルで裏はすみれの絵。
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左のドローイングが稲富淳輔作、裏には立体のぼさつさまが埋められています。
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by ai-viaggio | 2014-02-17 22:21 | '13Italia-Venezia